走馬灯の坂道:トライアスロンから過去のサッカー部まで
ああ、死ぬ!
自転車のハンドルを
握りしめながら、
坂道を猛スピードで
駆け下りていた。
目の前には
右にカーブする電柱が
迫っていた。
どうしようもない状況だった。
40年ほど前
私は
千葉県立銚子商業高等学校の
サッカー部に所属していた。
サッカーが大好きで、
毎日のように部活に
励んでいた。
親友のI君と一緒に、
刺激し合いながら
成長していた。
部活が終わってから、
私たちは自転車で
帰ろうとした。
坂道を降りて
いつものお店による。
お腹が空いていたので、
おにぎりやパンやジュースを
買って食べた。
幸せな時間だった。
その日、
私はハイテンションで、
I君に競争を挑んだ。
競争しよう。坂の下までだ。
私たちは
スタート地点について、
ペダルを踏んで
坂道を猛スピードで
駆け下りた。
風を切り、自由だった。
右にカーブすると
目の前に電柱が見えた。
危険を感じ、
恐怖を抱いた。
とっさに
後ブレーキをかけたが、
ワイヤーが切れてしまった。
前ブレーキをかけて
ハンドルを飛び越え、
空中に飛んだ。
宙返りしながら、
走馬灯のような状態になった。
父の顔を思い出した。
彼は私が小さい頃に
亡くなった。
目と鼻の先に
眠っている父が
私を守ってくれた。
3回天国に行きそうな時が
あったが、
亡くなった父が
いつも私を助けてくれた。
人生には偶然はなく、
必然である。
私たちは限界を超え、
熱く競い合った。
そして、
その瞬間、私は何かを悟った。

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